環境保護の情報メモ

巨大バイテク企業による支配、農家の自立

巨大バイテク企業による支配、それに伴って農家の自立を妨げるのかどうか、についての情報をメモ書きしています。

※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。
  1. 在来種の種子の減少
  2. 農家の自立
  3. ターミネーター技術
在来種の種子の減少

・多国籍の種子企業が各地方の種子会社を買収し、在来種にかわって自社の品種を栽培しているため、在来種の種子が減少している。
 
※参考情報『アンディ・リーズ(2013)遺伝子組み換え食品の真実  白水社』

 

・遺伝子組み換えは特定の遺伝子を植物に組み入れる技術のため、既にある品種に取って代わるものではない。品種の多様性は以前と変わらない。
 
※参考情報『小島正美(2015)誤解だらけの遺伝子組み換え作物 エネルギーフォーラム』

 

●バイテク企業は、非遺伝子組換え種子の開発、販売を続けるかどうか
 
・デュポン・パイオニア社の回答では、非遺伝子組換え種子もビジネスにとって重要な部分で、非遺伝子組換え製品に興味を持つ農家のために、それら製品の強力なラインアップを持っておく必要があると考えている。
 
※Q&A詳細|バイテク情報普及会

農家の自立

・遺伝子組み換え種子は企業の知的特許料が含まれ、価格が高い。その高い種子を買わされる農民は搾取され続ける、自家採取できず、農民の自立が妨げられる、という指摘がある。
→種子のコストアップよりも収量アップ、農薬使用量減のメリットの方が大きい。
農家は自発的意思で種子を購入している。
 
※参考情報『小島正美(2015)誤解だらけの遺伝子組み換え作物 エネルギーフォーラム』

 

・インドでは、高価な遺伝子組み換え種を買うために誘われるまま借金をしたものの、約束された収穫を得られず、借金と高利貸しの容赦ない取立ての犠牲となってしまった。
 
※参考資料『フィリップ・リンベリー(2015)ファーマゲドン 日経BP社』

 

●知的所有権
 
・他の新技術の場合と同様に、一部の農家は知的財産権に抵触する行為を行っている、という指摘もある。
 種子を取っておいたり、販売したり、収穫時のこぼれた種が次の季節に自生したのを抜かなかったり、など。
 
※参考資料『ニーナ・フェドロフ(2013)食卓のメンデル 日本評論社』

ターミネーター技術

●ターミネーター技術
 
・種子が発芽しないように遺伝子組み換えを行った植物。
・バイテク企業と農務省(USDA)が開発。
・ターミネーター種子はまだ商品化も野外での試験もされていないが、アメリカでは温室で試験栽培が行われている。
・第3世界の小規模農家は自家採取しているので、ターミネーター種子が広範囲に使われて播かれるようになったり、普通の種子に混ざったりすると、自家採取できなくなってしまい、毎年種子を購入しなければならなくなる。
 
※参考情報『アンドリュー・キンブレル(2009)それでも遺伝子組み換え食品を食べますか? 筑摩書房』

 

●ターミネーター技術
 
・遺伝子を導入することで植物に種子をつくらせないようにする技術。
・この遺伝子が野生種に転位したらその植物は絶滅してしまう?
 
●トレイター技術
 
・種子をつくる能力など、種子の形質を自由に操作しようとする技術。
・種子に特殊な化学薬品処理を施すことによって、医薬品としての性質を発現させたり、アレルゲンを発現させないようにする。
・独自の化学薬品を散布した種子だけが生育できるようにする。
 
※参考情報『アンディ・リーズ(2013)遺伝子組み換え食品の真実  白水社』

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