環境保護の情報メモ

アスベスト対策の概要

アスベスト対策についてメモ書きしています。

※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。
  1. アスベストの概要
  2. アスベストの健康影響
  3. アスベスト含有製品、使用されている建築物
  4. 建築物へのアスベスト使用有無の確認
  5. アスベストの飛散防止措置
アスベストの概要

●アスベストとは?
 
・天然に産する繊維状けい酸塩鉱物。
 その繊維が極めて細いため、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散して人が吸入してしまうおそれがある。
 
・以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていたが、昭和50年に原則禁止された。
 
・その後も、スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材などで使用されたが、現在では、原則として製造等が禁止されている。
 
・アスベストは、そこにあること自体が直ちに問題なのではなく、飛び散ること、吸い込むことが問題となるため、労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等が図られている。
 
※参考サイト
アスベスト(石綿)についてのQ&A

 

・アスベスト(石綿)は、1960年代から1990年代にかけて大量に輸入され、耐熱性、電気絶縁性などが高いことから、その大半が建材として建築物に使われてきた。
 
・アスベストによる中皮腫やがんの発症など、健康被害の実態が明らかになり、2006年9月からは一部の用途を除いて、アスベスト及びアスベストをその重量0.1%を超えて含有するすべての物の製造、輸入、譲渡、提供及び使用が禁止されている。
 
・アスベストが使われた建築物の老朽化が進み、建て替えや改修の時期を迎えているなかで、これらのアスベストを安全かつ早期に処理することが求められている。
 
※参考サイト
アスベスト対策 - 環境技術解説|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

アスベスト含有製品、使用されている建築物

・鉄骨等の耐火被覆・結露防止としての吹付けアスベスト
・アスベスト含有吹付けロックウール
・建築物の天井、壁、外壁、屋根材、煙突材としてのアスベスト含有窯業系建築材料
・ビニル床タイル
・上下水道管用、温泉配管、給排水管としてのアスベスト管
・アスベスト含有パッキン・ガスケット
・耐熱性を有する箇所の接着としての接着剤
など
 
※参考サイト
アスベスト対策 - 環境技術解説|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

 

●建築物で使用されている可能性がある箇所
 
・耐火被覆材等としての吹き付けアスベスト。
・屋根材、壁材、天井材等としてアスベストを含んだセメント等を板状に固めたスレートボード等。
 
●吹き付けアスベスト
 
・露出して吹きつけアスベストが使用されている場合、劣化等によりその繊維が飛散するおそれがある。
・比較的規模の大きい鉄骨造の建築物の耐火被覆として使用されている場合がほとんど。
・戸建て住宅では、通常、使用されていないが、マンション等では、駐車場などに使用されている可能性がある。
 
●板状に固めたスレートボードや天井裏・壁の内部にある吹付けアスベスト
 
・通常の使用状態では室内に繊維が飛散する可能性は低いと考えられる。
 
※参考サイト
アスベスト(石綿)についてのQ&A

建築物へのアスベスト使用有無の確認

・建築物に露出して使われた吹付けアスベストをそのまま放置すると、劣化等によってその繊維が飛散するおそれがあり、住民や利用者にとってばく露の危険性につながる。
 
・板状に固められたスレートボードや、天井裏・壁の内部にある吹付けアスベストからは、通常の使用状態では室内に繊維が飛散する可能性は低いと考えられているが、建築物自体の老朽化によって解体、改修等が行われる際に、住民や利用者だけでなく工事作業者にもばく露の危険性が生じる。
 
・改正建築基準法によって、どこに吹付けアスベスト等が使用されていても既存不適格の建築物になる。
 また、2005年7月に施行された"石綿障害予防規則"では、建築物の解体・改修時に建材のアスベスト含有等の事前調査を行うことを義務付けている。
 
※参考サイト
アスベスト対策 - 環境技術解説|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

アスベストの飛散防止措置

・建築物の解体時には、原則として解体に先立って、吹付けアスベスト及びアスベストをその重量の0.1%を超えて含有する吹付けロックウール(以下、"吹付けアスベスト等")を"除去"しなければならない。
 
・吹付けアスベスト等のある既存建築物については、増改築、大規模な修繕・模様替えの際に、原則として吹付けアスベスト等を除去することとされるが、ある条件下では"封じ込め"あるいは"囲い込み"の措置も許容される。
 
※参考サイト
アスベスト対策 - 環境技術解説|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

アスベストの健康影響

・アスベストの繊維は、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られている(WHO報告)。
 
・アスベストによる健康被害は、アスベストを扱ってから長い年月を経て出てくる。
 中皮腫は平均35年前後という長い潜伏期間の後発病することが多いとされている。
 
○石綿(アスベスト)肺
・肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つ。
・職業上アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15~20年といわれている。アスベスト曝露をやめたあとでも進行することもある。
 
○肺がん
・肺細胞に取り込まれたアスベスト繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされている。
・喫煙と深い関係にあることも知られている。
・アスベストばく露から肺がん発症までに15~40年の潜伏期間があり、ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られている。
 
○悪性中皮腫
・肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍。
・潜伏期間は20~50年といわれている。
 
※参考サイト
アスベスト(石綿)についてのQ&A

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