合成肥料の問題点についての情報をメモ書きしています。
※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。
合成肥料と収穫量
●緑の革命と合成肥料 ・窒素をはじめとする各種の肥料を増やし続けないと、それまでの収穫量を維持できない。初期の収穫量の水準を保つためには、20年間で、必要な窒素投与量が倍増していた。 ・集約的な農業の下では、土壌はN、P、Kだけでなく、腐敗した動植物が残した炭素に富む有機物も失ってしまう。 ・有機物が豊富な土壌は、より多くの栄養物を取り入れる事ができる。 ・被覆作物を植えたり堆肥などの肥料で土壌の栄養素を補充しないと、土壌有機物が枯渇してしまう。 いったん土壌有機物の量が減り始めると、合成栄養素を保持して運搬する土壌能力も低下し、窒素の量を増やし続けなくてはならなくなる。 ※参考情報『ポール・ロバーツ(2012)食の終焉 ダイヤモンド社』
窒素の流出問題
・被覆作物を植えずに畑が雨風にさらされていると、土中の窒素は硝酸塩に変質してしまう。硝酸塩は流動性の高い化合物なので、雨水によって簡単に土から流れ出てしまう。 ・過剰な窒素は流産やがんなど人間の健康にも大いに影響する。 ・窒素は移行の過程で、酸素と結合して亜酸化窒素となる。これがスモッグの原因となってオゾン層の消失をもたらすほか、温室効果ガスとして二酸化炭素の300倍もの温暖化作用を持つ代表的な汚染物質となる。人工的に生み出される亜酸化窒素の70%が農業に起因。 ※参考情報『ポール・ロバーツ(2012)食の終焉 ダイヤモンド社』
合成肥料と天然ガス
・合成窒素は天然ガスが原料。天然ガスは火力発電所に使用されていて供給が逼迫している。 ※参考情報『ポール・ロバーツ(2012)食の終焉 ダイヤモンド社』
・合成肥料の製造には、大量の天然ガスが必要とされる。(1トンの肥料に石油換算で1.5トンの天然ガス) ※参考情報『エリック・シュローサー(2010)フード・インク 武田ランダムハウスジャパン』