水域浄化の概要

水域浄化についてメモ書きしています。
 
※参考サイト
水域浄化 – 環境技術解説|環境展望台:国立環境研究所 環境情報メディア

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  1. 水域浄化の概要
  2. 水域浄化技術の概要
水域浄化の概要

・水域浄化とは、水質が悪化している河川、湖沼、海域などの水域において、汚染物質の除去等を行うことにより、水質の向上や生物生息環境の改善を図る技術のこと。
 
・水質汚濁防止法に基づく対策によって、河川における水質は大きく改善されたが、汚染物質が蓄積・滞留しやすい湖沼や閉鎖性海域では、現在もアオコや貧酸素水塊(水中に溶けている酸素が少なく、魚類などの水生生物の酸欠死を招きやすい状態の水)による水質悪化や漁業被害が報告されている。
 閉鎖性水域の水質改善として、水域内に蓄積している有機汚濁や栄養塩類を除去する技術の開発が進められている。
 
・身近な公園の池や堀、ため池などでも、水量の減少や生活排水の流入によって水質が悪化している場所があり、水質浄化が求められている。

水域浄化技術の概要

1)物理的手法
 
・対象物質を濾過、除去、沈殿、希釈することによる浄化。
 
①流域内対策
・流域変更、流域保全水路
 
②河川内対策
・河道浚渫(しゅんせつ)
・重力沈降(堰設置、副ダム、滞水池)
・接触沈殿(傾斜版、不織布)
・ろ過(スクリン、膜ろ過、緩速ろ過、急速ろ過)
 
③湖沼および閉鎖性海域内対策
・選択放流
・希釈(浄化用水導入)
・日照遮断
・曝気循環(全層、浅層、深層、噴水)
・底泥処理(浚渫、被覆)
・水生植物・藻類回収
 
2)化学的手法
 
・何らかの方法で対象物質を分解または無害化するか、物質を変化させて分離を容易にする手法。
 
①河川内対策
・凝集沈殿
・紫外線照射
 
②湖沼および閉鎖性海域内対策
・凝集沈殿
・殺藻剤・除草剤処理
・酸化剤による底泥酸化
・栄養塩類不活性化
 
3)生物学的手法
 
・微生物によって有機物を分解するか、または植物によって有害物質を吸着除去する手法。
 
①流域内対策
・土壌浸透(灌漑法、表面流下法、浸透ろ過法、トレンチ法)
 
②河川内対策
・固定生物膜法(接触酸化、礫間接触酸化、薄層流浄化、回転円板法、木炭浄化法)
・植生浄化(抽水植物浄化、低湿地導入、浮標植物浄化)
 
③湖沼および閉鎖性海域内対策
・水生植物利用(植生湖岸)
・生態系制御
・なぎさ型湖岸

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