総合的病害虫・雑草管理(IPM)の概要

総合的病害虫・雑草管理(IPM)の概要についてメモ書きしています。

※参考情報
総合的病害虫・雑草管理(IPM)実践指針(PDF)

※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。

  1. 総合的病害虫・雑草管理(IPM)の取り組み
  2. IPMの定義、目的
  3. IPMの体系
  4. IPMの基本的な実践方法
総合的病害虫・雑草管理(IPM)の取り組み

・いくつかの適切な防除技術を使用して、経済的被害が出るレベル(経済的防除水準)以下に有害生物の発生頻度を抑え、その上その低い密度を保つように有害生物を管理する。
 
・農薬だけに頼るのではなく、農薬以外の方法も組み入れる。
 
①病害虫の発生予察情報を基にした適時・適切な防除の推進。
②生物農薬、選択性の高い化学農薬及びドリフトの軽減を可能にする剤型の開発。
③水稲での育苗箱施薬の普及。
 
参)育苗箱施薬
・田植え前に苗箱の苗にあらかじめ農薬を散布しておくこと。
・農薬が稲に高濃度に吸収され、田植え後も効果が持続するという予防散布。
※以下の記事も参照。
農薬の施用方法の”苗箱処理(箱施薬)”、”防除方法と農薬の使われ方”

IPMの定義、目的

●総合的病害虫・雑草管理(IPM)の定義
 
・IPMを雑草の管理を含め、総合的病害虫・雑草管理と定義。
 
・利用可能なすべての防除技術を経済性を考慮しつつ検討し、病害虫・雑草の発生増加を抑えるための適切な手段を総合的に講じる。
 
・これを通じ、人の健康に対するリスクと環境への負荷を軽減する。
 
・生態系が有する病害虫及び雑草抑制機能を可能な限り活用し、安全で消費者に信頼される農作物の安定生産に資する。
 
●目的
 
・人の健康に対するリスクと環境への負荷を軽減あるいは最小限にし、農業全体を環境保全を重視したものに転換することにより、消費者に支持される食料供給を実現する。

IPMの体系

①病害虫・雑草の発生しにくい環境の整備(予防的措置)
 
・耕種的対策の実施(作期移動、排水対策等)
・輪作体系の導入
・抵抗性品種の導入
・種子消毒の実施
・土着天敵の活用
・伝染源植物の除去
・化学農薬による予防(育苗箱施用、移植時の植穴処理等)
・フェロモン剤を活用した予防等
 
②防除要否及びタイミングの判断
 
・発生予察情報の活用
・圃場状況の観察
 
③多様な手法による防除
 
・生物的防除(天敵等)
・物理的防除(粘着板等)
・化学的防除(化学農薬)

IPMの基本的な実践方法

①輪作、抵抗性品種の導入や土着天敵等の生態系が有する機能を可能な限り活用すること等により、病害虫・雑草の発生しにくい環境を整える。
 
②病害虫・雑草の発生状況の把握を通じて、防除の要否及びそのタイミングを可能な限り適切に判断する。
 
③上記②の結果、防除が必要と判断された場合には、病害虫・雑草の発生を経済的な被害が生じるレベル以下に抑制する多様な防除手段の中から、適切な手段を選択して講じる。

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