食糧の起源、歴史

食糧の期限、歴史に関する情報をメモ書きしています。

●アウストラロピテクス 300万年前
 
・からだの大きさ:約122センチ、18キロ。
・草食に適応。大きな歯、強力な顎、特大の消化器官
 
●ホモ・エレクトス 50万年前
 
・からだの大きさ:約183センチ。
・雑食性、動物性の食物が総カロリーの65%。
・動物の脂肪と筋肉は植物よりもカロリー密度が高く、消化・吸収も早い。
・動物の肉は人間の組織と同じ16種類のアミノ酸を持っていて植物よりも容易に人の肉に転化される。
・脳の大型化(アウストラロピテクスより3割大きい)
→脳は脂肪酸、オメガ3系とオメガ6系の長鎖脂肪酸を摂取すると最もよく育つ。植物にもオメガ3とオメガ6が含まれるが短鎖であるため、肉と同じ効果は期待できない。
・食肉消費量が増え、植物消費量が減るにつれて、大きな消化器官は他の霊長類の60%程度にまで縮小。
→消化器官はエネルギー消費が激しいため、小さくなると脳に回せるカロリーが増える。
・植物をすりつぶす必要がなくなったので顎と歯は小さくなった。
 
●クロマニヨン人 18万年前
 
・狩人。
・乳児は肉や未加工の植物を消化できないため、当時の人類の授乳期間は長く、妊娠サイクルを遅らせ、出生率が低かった。
 
●初期農耕時代
 
・お粥は乳児でも食べられたため、子供の離乳期が早まり、出産の間隔が4年から2年に短縮。人口が増加。
・肉食性の時代と比べて身長が10センチも低くなった。
・余剰作物によって手の空いた人々が農業から離れ、専門の職業、商業の基礎を形成。
 
※参考資料『ポール・ロバーツ(2012)食の終焉  ダイヤモンド社』

 

●農耕のメリット・デメリット
 
○農耕のデメリット
・農耕の登場によって高年齢層の人口が減った。
・農耕生活に入ると、きちんと育つ作物は1,2種類しかないことが多いため、ビタミン、ミネラル、タンパク質の摂取量が減少。
・狩猟採集から農耕に移行すると、同じ労働量から得られる食料は減ってしまう。
・化石の調査でも、農耕に移行してからは、幼児の四肢はもろく短くなり、大人の身長は低くなり、歯も弱くなっていることを示している。
・農耕と定住によって感染症は拡大しやすくなった。
 
○農耕のメリット
・狩猟採集と比べ必要な土地面積がはるかに小さいので、狭い土地に密集して定住でき、人口密度が高まる。
・収穫が順調で栄養状態がよい時期には生殖能力も高まり、たくさんの子供を生むことができた。
 
※参考資料『デイヴィッド・ベインブリッジ(2014)中年の新たなる物語 筑摩書房』

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